魚 アレルギーとヒスタミン中毒の違い

 魚を食べて、体中にじんましんができたという経験を持つ人は意外と多いかもしれません。また、お腹を壊して下痢をしてしまったという経験のある人もいるでしょう。これらの体の異変は、料理の食材としてあまり鮮度のいいものを使用しなかったときに共通して起こるものです。魚を食べて体にじんましんができたり、腹痛が起きるのは、ヒスタミン中毒の典型的な症状とされています。鮮度の落ちたサカナには、この中毒症状を起こさせるヒスタミンという物質が多くできてしまいます。体の安全のためにも、食材の鮮度にはこだわるべきなのです。ただ、このヒスタミン中毒の症状は、さかなアレルギーの症状にも似ているので、注意が必要です。さかなアレルギーの体質の人は、どんな魚を食べてもアレルギー反応を起こして、同じようにじんましんを発症させたり腹痛を起こしてしまいます。だから、これと勘違いして魚料理を敬遠することにならないよう、しっかり医師に診てもらうほうが無難です。ヒスタミン中毒を防ぐには、鮮度の落ちたサカナに手を出さないようにすればいいだけの話です。
さかなアレルギーの最悪の症状には、呼吸困難に陥ったり意識を失ってしまうというアナフィラキシーショックのような重篤な症状があります。しかし、ヒスタミン中毒はそこまでには至りません。ヒスタミン中毒の特徴として、一時間くらい時間を置いてから発症するというものがあるので、少し傷んだサカナを食べたというときは、その後一時間前後までに大事な用事を入れないようにしなければなりません。
ところで、さかなアレルギーの原因は、サカナの持つ成分であるパルブアルブミンや魚コラーゲンであることがわかっています。そして、さかなアレルギーを起こさせるサカナ自体についても、アレルギーを起こさせやすい種類の研究結果が報告されています。アレルギーを起こさせやすいサカナには、サケやマグロ、イワシ、カレイなどがいることがわかっていて、ブリやサバには比較的少ないことが報告されています。だから、自分がさかなアレルギーを持っていることを認識している人は、サーモンやマグロを刺身など生で食べるのは控えたほうが無難です。「インドマグロの値段が下がる?仕入れに役立つ鮪情報4つ」も参考にしましょう。また、ブリやサバについては、いくらアレルギー成分が少ないからといっても、しっかり熱を加えて食べるようにしなければなりません。それに、あまりアレルギー体質にない人でも、鮮度の悪いものを大量に食べてしまうと、じんましんや腹痛以外にも何かしらの症状を発症する可能性はあります。サカナの鮮度にこだわったほうがいいのは、料理をおいしく食べるということのほかに、体の安全を守るという理由があるのは当然のことなのです。